『共謀罪』をご存知だろうか。
どうもこの問題が多く過去3回も廃案になった法案を、参院補選が終わるのを見計らって、与党が強行採決する動きがあるらしい。文末に弁護士・海渡雄一氏が発した「警戒警報」を転載するので、くわしい手口はそちらで確認して下さい。
さて、これまでこのブログでは『共謀罪』について触れたことが無かったので、一体この法案の何を問題視してるのか?いままで調べた限りで、私が「おかしいんでないか?」と思った点を手短かに述べてみようと思う。
真っ先に指摘しておきたいのは、この『共謀罪』はつくる根拠も必要性も、まったくない法案だということだ。
政府自民党はこれまで「日本では犯罪が未遂のうちに罪に問えない。このままでは『国際組織犯罪防止条約』が批准できず、国際社会のテロ,国際犯罪対策と足並みが揃わなくなる。批准のために『共謀罪』の創設が不可欠」という説明を繰り返し、「このような法律は、犯罪が行われた時点で罪と看做してきた日本の法体制と相容れないのではないか?」という野党の反対を受け入れられないとしてきた。
ところがぎっちょん。
その政府自身が1999年に「日本の法体系になじまない。英米法、大陸法以外の法体系の国々が受け入れられるようにしなければならない」と国連で主張していたことが、最近明らかになったのだ!(記事はこちらに→http://www.asyura2.com/0610/senkyo27/msg/162.html)
また政府は、「『国際組織犯罪防止条約』の五条で、共謀罪か参加罪の導入が義務づけられている。条約の一部留保は認められていない」とも断言していたが、これもアメリカが「州内の行為については犯罪化の義務を負わない」と留保を付け、条約を批准(2005年11月)していることが判明した。そもそも、各国の法体制に沿う範囲内で適用すればオッケー、と書いてあるのを、意図的にかほんとにか誤訳したらしいのだ(そんな大事な条文を誤訳するような通訳はクビにしろよ!)。
でも、テロやら国際犯罪が、未然に、悪い奴らが雁首付き合わせた時点で逮捕できるんなら喜ばしいんじゃないの?と考える方々もおりましょう。
国会の審議でも政府側は「たとえばマンション建設反対の住民運動とか、反戦運動に適用されることはございません」と言うだけは言うのだが、じゃあそれを法案に明記してくれ、あるいは国境を越える犯罪にだけ適用すると明記してくれ、と追求されると「その必要はないと考えます」…なんで?やらないと確約できるなら書けばいいじゃん。
そう、日本政府謹製『共謀罪』では、罪に問われる共謀行為の 内訳が非常に広範囲で、しかも罰せられる対象が「犯罪団体に限定されていない」のだ。いまの案のまま成立してしまったら、警察や公安に犯罪だと判断されただけで逮捕されかねない。ただでさえ反戦ビラを投函してまわってただけの公務員が、公安に数十人体制で半年も尾行,監視される昨今なのだ。もー、独裁国家の国家反逆罪のような扱いだよ。
手短か、といいつつ長引いちゃったけど、政府が『共謀罪』をどんなに成立させたがっているか、それは何故なのか?もっと知りたくなった方はこちら↓などで調べてみてほしい。
『キョウボウザイ(共謀罪)ってなんだ?』http://ameblo.jp/kyobo/
『なぜ共謀罪に反対するのか』http://tochoho.jca.apc.org/nkyz.html
で、「自分は悪いことなんかしないからぜんぜん気にならない」という方には、以下の言葉が出てきた背景に想像力をめぐらせてもらえたらと願う。
(『はてなダイアリー』項目「マルチン・ニーメラー」より引用)
はじめにやつらは共産主義者に襲いかかったが、私は共産主義者ではなかったから声をあげなかった。
つぎにやつらは社会主義者と労働組合員に襲いかかったが、私はそのどちらでもなかったから声をあげなかった。
つぎにやつらはユダヤ人に襲いかかったが、私はユダヤ人ではなかったから声をあげなかった。
そして、やつらが私に襲いかかったとき、私のために声をあげてくれる人はもう誰もいなかった。
(はてなダイアリー引用終了)
ここから、「日本がアブナイ!」さん http://mewrun7.exblog.jp/ より転載開始===
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共謀罪の行方に関心を寄せるすべての方へ
海渡 雄一(弁護士)
本日18日、日弁連主催の共謀罪反対集会が開催されました。私はパネルディスカッションのコーディネーターをつとめたのですが、次のような情報を総合すると、共謀罪は10月24日法務委員会の法案審議冒頭に強行採決される可能性が高いと結論づけるに至りました。
みなさん、直ちに、強行採決を許さないという声をあらゆるところから上げて下さい。
まだ、時間は残されています。
根拠1
民主党の平岡議員(法務委員会理事)が、今国会では自民党が法務委員会でどの法案を審議するか、順番を決めようとしない。順当に行けば、信託法から審議にはいるというのが普通だが、そのような話が一切ない。平岡議員は、与党は、共謀罪から審議すると通告するのは間違いないだろうと言われている。
根拠2
与党理事が平岡議員の来週月曜の行動予定をしつこく聞いていたと言うことである。
これは、月曜日23日に法務委員会理事会を開催して、24日の開催日程から強行してくるためである可能性があることを示している。
根拠3
採決予定を明らかにしないのは、22日の補選までは、強行採決の意図を隠し、市民の反発を避けて、補選での与党勝利の障害要因をなくしたいためだというのが、平岡議員の分析だ。
根拠4
政府与党がこれまで、強行採決に失敗してきたのは、事前のノーティスがあり、市民側がこれに反対する準備をすることができたためである。この経過に学んで、政府与党は事前の計画を徹底して隠し、逆に今国会の成立は困難という情報を流して、市民の油断を誘い、一気に準備不足のところを襲おうとしているのではないか。
根拠5
法務省と外務省のホームページでのこの間のなりふり構わない日弁連攻撃は、日弁連の疑問にはホームページで既に応えたとして、国会審議を省略して強行採決を正当化する口実づくりとも考えられる。日弁連は既にこのホームページにも反撃しているが、http://www.nichibenren.or.jp/ja/special_theme/complicity.html 政府側は、論理的な説明は不可能であろうから、問答無用の正面突破を図る可能性がある。
根拠6
政治力学的にも、もし、補選で与党が勝利した場合には、この瞬間をおいて、共謀罪の一気成立をはかるタイミングは考えられない。このときを外せば、次の参院選が焦点化し、また、条約起草過程の解明や世界各国の条約実施状況の問題など、与党側は追いつめられていく一方だ。
確かに、このシナリオには、弱点もある。このような乱暴なことをすれば、野党の反発を招き国会が中断されてしまい、他の重要法案の審議に差し支える可能性があるという点である。また、補選で与党が一敗でも喫するようなことがあれば、状況は変わるだろう。
しかし、今日の集会で、ジャーナリストの大谷さんが、今週末には予備選だけでな く、核実験もありうることを指摘し、二度目の核実験を背景に、安部政権による国内には北朝鮮の工作員が3万人もいるのだから、共謀罪は当然必要だ、不要だなんて言う奴は非国民だというムードが作られ、一気に共謀罪を成立させようとしてくる可能性があるという予言をされていた。
大谷さんは10月15日に予定されていたサンデープロジェクトの共謀罪特集が北朝鮮特集に飛ばされ、放映が11月に延期されたという事実も報告された。北朝鮮情勢は、補選にも共謀罪の行方にも大きな影を投げかけている。
とにかく、来週火曜日は最大の警戒警報で迎えなければならない。後で泣いても手遅れなのだから。
===転載終了